十一.南太平洋編 Ⅰのんびりパプア人-3
このブログは一つの物語です。
初めての方は、1からお読み下さい。
僕はよく土人の部落へ遊びに出かけた。彼らはこの暑い気候の中を快適に居すため、海の上に家を建てていた。水上部落である。うわうわガキが居て、僕が行くと、喜んでついて廻った。ガキの多い所である。何の娯楽も仕事もなく、夜になれば電灯もないので、何にもする事がないから、子供ばかりボロボロ出来るのだろう。
暗くなりかけると、毎晩ダンスパーティである。ラジオの国営放送から流れるパプアの音楽に合わせて、フラダンスに似たゆるいテンポの踊りを踊る。
子供や若者が踊りだすと、部落からぞろぞろと人が集まって来る。部落中の人が集まって毎晩盆踊り大会だ。風は涼しく心地よく、星は空いっぱいに瞬いている。
パプア人というのは仕事というのはほとんどせず、実にのんびりと暮らしている。
ある日、朝早くカメラを下げて歩いていると、浜辺でおっさんが腰から大きな籠のビグを下げ、釣りをしていた。遠浅なのか、膝近くまで海水に浸かり、澄して釣り竿を伸ばして海に立っている。
「膝を水に浸けるよりゃ、もう少し長い棒竿でも探してくれば良さそうなものに・・・」と僕は横目で眺めながら歩いていた。
夕方、また同じ浜辺を通ると、おっさんはまだ釣り竿を下げて朝と同じ格好で立っている。朝と違うのは、水平線が夕陽で染まりかけているだけである。
「おっさんも頑張るなぁ、沢山、釣れただろうか?」
と、おっさんのビクを覗くと、一匹も魚が入ってない。朝のまんまである。全くの無表情で立つ、おっさん。
「おっさん!いらぬ世話かも知れぬが、釣れなきゃ場所を替えるかどうかすりゃいいものを、しかし、この格好で今日一日此処に立っていたのか、よく足がふやけないもんだ、俺りゃ、今日一日いろいろあった、いろいろあったでよぉ、えっ、おっさん!」
初めての方は、1からお読み下さい。
僕はよく土人の部落へ遊びに出かけた。彼らはこの暑い気候の中を快適に居すため、海の上に家を建てていた。水上部落である。うわうわガキが居て、僕が行くと、喜んでついて廻った。ガキの多い所である。何の娯楽も仕事もなく、夜になれば電灯もないので、何にもする事がないから、子供ばかりボロボロ出来るのだろう。
暗くなりかけると、毎晩ダンスパーティである。ラジオの国営放送から流れるパプアの音楽に合わせて、フラダンスに似たゆるいテンポの踊りを踊る。
子供や若者が踊りだすと、部落からぞろぞろと人が集まって来る。部落中の人が集まって毎晩盆踊り大会だ。風は涼しく心地よく、星は空いっぱいに瞬いている。
パプア人というのは仕事というのはほとんどせず、実にのんびりと暮らしている。
ある日、朝早くカメラを下げて歩いていると、浜辺でおっさんが腰から大きな籠のビグを下げ、釣りをしていた。遠浅なのか、膝近くまで海水に浸かり、澄して釣り竿を伸ばして海に立っている。
「膝を水に浸けるよりゃ、もう少し長い棒竿でも探してくれば良さそうなものに・・・」と僕は横目で眺めながら歩いていた。
夕方、また同じ浜辺を通ると、おっさんはまだ釣り竿を下げて朝と同じ格好で立っている。朝と違うのは、水平線が夕陽で染まりかけているだけである。
「おっさんも頑張るなぁ、沢山、釣れただろうか?」
と、おっさんのビクを覗くと、一匹も魚が入ってない。朝のまんまである。全くの無表情で立つ、おっさん。
「おっさん!いらぬ世話かも知れぬが、釣れなきゃ場所を替えるかどうかすりゃいいものを、しかし、この格好で今日一日此処に立っていたのか、よく足がふやけないもんだ、俺りゃ、今日一日いろいろあった、いろいろあったでよぉ、えっ、おっさん!」
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