十八.南太平洋編 Ⅸ 青い空、そして僕の旅-3
このブログは一つの物語です。
初めての方は、1からお読み下さい。
また、ポートモレスビーには大きな植物園があって、よく遊びに行っていた。熱帯特有の厚い葉の原色に近い植物が覆い茂り、「ギャッ」「グァッ」と、原始的な鳥の鳴き声がしていた。なんのことはない、ジャングルを街に残していただけのことである。
海岸線にはヤシが調和よく並び、砂浜に打ち寄せる波の音とともにエキゾチックな雰囲気をかもしだしていた。
この国はクリスチャンが多く、日曜日ともなれば、海辺の白い教会の前に多勢の人が並んでいた。道は広く、車は少なく、人も少なく塵もなく、美しい大通りである。
僕は国営のバスに乗り、パピア放送から流れるミュージックにうっとりしながら、窓にもたれかかる。
草原は青々として、暖かい空気の中、心地良い風が、さぁーと吹く。
「ああ、気持ちいい・・・・・・」
光がやさしい。
ふと、丘を見上げると、おっさんが丘の上でフラダンスを踊っている。踊るメロディーがバスの中を流れる。
ゆっくりと、腰を振るおっさん。
この光景は、以前見た覚えがある。そう、僕がヨーロッパへ旅立とうとする前にみたものである。あれから、何年経っただろうか、僕もずい分歳をとったような気がする。一年が十年のように感じられ、駆けるように廻ってきた国々、燃えるように生きてきた日々、なにもかもが映像を見ているようにフィルムの駒が廻っていた。なにもかもが宙に包まれ回転していった。
あのおっさんは、あれから何年もあそこでフラダンスを踊っていたのだろうか?
「おっさん、世界中の人々が生きてたよ、皆、しっかり生きてたよ!」
と呟く。
眩しい光に誘われ、蜃気楼のように浮ぶ出逢った人々の顔、美しい風景。激しく生きた日々が夢のように感じられ、おっさんのフラダンスを眺めながら陽に当るぼんやりとした瞼の中、心地よい風が吹きぬけた。
海岸線にはヤシが調和よく並び、砂浜に打ち寄せる波の音とともにエキゾチックな雰囲気をかもしだしていた。
この国はクリスチャンが多く、日曜日ともなれば、海辺の白い教会の前に多勢の人が並んでいた。道は広く、車は少なく、人も少なく塵もなく、美しい大通りである。
僕は国営のバスに乗り、パピア放送から流れるミュージックにうっとりしながら、窓にもたれかかる。
草原は青々として、暖かい空気の中、心地良い風が、さぁーと吹く。
「ああ、気持ちいい・・・・・・」
光がやさしい。
ふと、丘を見上げると、おっさんが丘の上でフラダンスを踊っている。踊るメロディーがバスの中を流れる。
ゆっくりと、腰を振るおっさん。
この光景は、以前見た覚えがある。そう、僕がヨーロッパへ旅立とうとする前にみたものである。あれから、何年経っただろうか、僕もずい分歳をとったような気がする。一年が十年のように感じられ、駆けるように廻ってきた国々、燃えるように生きてきた日々、なにもかもが映像を見ているようにフィルムの駒が廻っていた。なにもかもが宙に包まれ回転していった。
あのおっさんは、あれから何年もあそこでフラダンスを踊っていたのだろうか?
「おっさん、世界中の人々が生きてたよ、皆、しっかり生きてたよ!」
と呟く。
眩しい光に誘われ、蜃気楼のように浮ぶ出逢った人々の顔、美しい風景。激しく生きた日々が夢のように感じられ、おっさんのフラダンスを眺めながら陽に当るぼんやりとした瞼の中、心地よい風が吹きぬけた。
The
END