2015年10月16日金曜日

ワタの旅と冒険-2 アフリカ偏(Ⅶ カンフーの先生-2)

ワタの旅と冒険-2 アフリカ偏(Ⅶ カンフーの先生-2)


このブログは一つの物語です。
初めての方は、1からお読み下さい。

「場所は、その空地でどうだ」
。とも言った「いやぁー、こりゃまいった事になった」
まずい事になった、と思う、が、とっさに彼の肩を叩くと、
「いやぁチャンピオン、ユーア ストロング、ナンバーワン(あんたは強い、あんたが一番)」
と、出来る限りの誉め言葉を並べ、酒場の親父にビールをどんどん持って来い、ウィスキーを持って来い、食いものを持って来いと怒鳴り、飲めや食えやの大盤振舞いをした。食って飲んでりゃ気分は上昇してくる。僕は酔う暇もなく、彼にビールを注ぎ、幾度も彼の肩を叩いて「チャンピオン」「チャンピオン」を連発した。
 彼もしだいに、うちとけ「フレンド、フレンド」と僕の肩を叩いて大ご機嫌である。
 こうして難を逃れた僕は、チャンピオンと即席の友情を交し、彼の試合を見る約束をした。
 唯一の体育館は熱気で蒸していた。何処からか集って来た人々で満杯となり、「ワァーワァー」と、歓声が飛び交っていた。
 前座の少年ボクシングが始まっていた。小学生ぐらいの子供が真剣に殴り合っている。日本の子供相撲みたいなものと思われる。
 チャンピオンがリングに上ると、歓声はさらに大きく渦を巻きチャンピオンベルトを付けたチャンピオンがリングを廻るとムンムンとした熱気が館内いっぱいに漂った。
 ノックアウトで勝ったチャンピオンに、さらに歓声は飛び交い、リングに物が投げ入れられ、「うぉー」と、もの凄い歓声である。館内は沸きに沸き、汗が流れた。
 暑く、熱気が感じられ、バイタリティあふれる西アフリカ、自然、人々、すべてのものにアフリカの匂いがした。原色に近い大陸、それが西アフリカの魅力である。東や南にはない激しさ、荒々しさが漂う濃い濃い色彩の塊のような西アフリカ。すべてが眩しく輝き、地球上に残された、地球の色を持ったエキゾチックな大陸であった。

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