2015年11月25日水曜日

九. オーストラリア編 Ⅰ(ブリスベーンの星座-1)

九.オーストラリア編 Ⅰ(ブリスベーンの星座-1)


このブログは一つの物語です。


初めての方は、1からお読み下さい。

ブリスベーンの街は道路が広く六車線はある。横断歩道がないのは道路の広さのわりに車が少ないからであろう。建物はほとんどがペッチャンコで一階建てが多く、歩く人々もゆったりとしている。
 海岸線はアフリカのモザンビークを思わせる白い砂浜が何処までも続き、大洋からの厚い波を打ち寄せている。空はコバルトブルー、何処までも澄み渡っている。
 オーストラリアに来て街の大きさのわりに人通りの少ないのに驚くが、ゆったりとした国全体がリゾート地のような錯覚におそわれる楽園のような国である。
 僕はさっきからビールが飲みたいのだが、なかなかビールに巡り合わぬ、カフェーがないのだ。むろん歓楽街のような所も見あたらぬ、薄暗い街を歩いていると、野犬に襲われるような気がしてくる。都会の中ではあるが、道路がとてつもなく広いので、暗い。草原を歩いているようだ。
 やっと、ネオンらしきものを見つけ、狭い階段を下ってゆくと、地下はダンスホールになっていた。若い女性らが踊っている。発育の良い身体つきで皆、僕より背が高く、横幅があった。その女性らが、派手に踊っている最中、とても奥のカウンターまで辿りつけそうにない。それでも、ビール飲みたさに意を決して歩き出すが、彼女らの発育の良さには圧倒されてしまう。
 ブルーやレッドの照明のチカッチカッとする中、僕の頭より遥か上で揺れるバストを斜めに見ながら、
「何を食ったら、あんなにデカクなれるのか、マトンか?」
と、ぶつぶつ言いながら彼女らの中を潜り、ようやくカウンターまで辿り着く。
 オーストラリアンが大きいことは知っていたが、僕より若い娘があんなにデカイとは知らなかった。パプア人の倍はあろう。栄養の良いもんである。
 楽しく踊る彼女らを眺めてはビールを飲んでいると、
「ハーイ」
と体格の良い二人連れの女の娘が話しかけて来た。二人とも金髪で胸がはちきれそうだ。紅く血色の良い顔はピチピチとして、“生きている”と、身体中で表していた。眩しい姿である。

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