十六.南太平洋編 Ⅶチャレンジ・ザ・マウンテン-2
このブログは一つの物語です。
初めての方は、1からお読み下さい。
いろいろ言って彼らは僕を引き止めるが、僕の決心は固く、彼らを振り切って進もうとすると、今度は腕や足を持って引き止める。僕を心配してくれる気持ちは嬉しいが、此処まで来て、引き返すわけにはいかぬ、と彼らを振り切って部落を離れ、後ろを振り向くと、子供らが心配そうに立って僕を見送っていた。
「心配するな、生きて帰ってくるから」
と湾をぐるっと廻り込み、半島の先端に出ると、山が完全に見えた。ゴツゴツとした灰色の岩山である。高さもずい分ある。
「うむ、これはロッククライミングになるなぁ・・・・・・」
と、ひさびさの鋭い岩山を見て、胸を躍らせ闘志満々である。さっそく、靴の紐を締め、水筒の水を口に含むと、青空に聳えるとんがった峰を目指して、どんどんと歩き始めた。
岩は溶解岩であった。阿蘇の岩に似ていた。脆く、危ない岩である。
気を引きしめ登って行くと、傾斜がだんだんきつくなってくる。この位はなんともないと頭を上げると、モワモワと煙が上っていた。しばらく行って、次第に高度を稼ぐにつれ、「何か?臭いなぁ。」と思い始めた。硫黄の匂いである。それでも我慢して登り続けると、頭痛がしてきた。
「うむー」
と、さらに耐えて登り続けると、夕方になって風向きが変わった。すると、わぁー、と硫黄臭い煙りが舞った、かと思うと、ぼわーっとして目の前が霞み、一瞬のうちにガスに包まれた。頭がくらくらとして、「こりゃいかん」と、慌てて下り始めるが、前が良く見えない。ばたばたと幾度も転げながら降りて行くが息が出来ない。「こりゃ、堪まらん」と慌てて口にタオルを巻いてどんどん下降して行くと、気づいたら山の裾野まで降りていた。あたりはもう完璧に暗くなりかけていた。
初めての方は、1からお読み下さい。
いろいろ言って彼らは僕を引き止めるが、僕の決心は固く、彼らを振り切って進もうとすると、今度は腕や足を持って引き止める。僕を心配してくれる気持ちは嬉しいが、此処まで来て、引き返すわけにはいかぬ、と彼らを振り切って部落を離れ、後ろを振り向くと、子供らが心配そうに立って僕を見送っていた。
「心配するな、生きて帰ってくるから」
と湾をぐるっと廻り込み、半島の先端に出ると、山が完全に見えた。ゴツゴツとした灰色の岩山である。高さもずい分ある。
「うむ、これはロッククライミングになるなぁ・・・・・・」
と、ひさびさの鋭い岩山を見て、胸を躍らせ闘志満々である。さっそく、靴の紐を締め、水筒の水を口に含むと、青空に聳えるとんがった峰を目指して、どんどんと歩き始めた。
岩は溶解岩であった。阿蘇の岩に似ていた。脆く、危ない岩である。
気を引きしめ登って行くと、傾斜がだんだんきつくなってくる。この位はなんともないと頭を上げると、モワモワと煙が上っていた。しばらく行って、次第に高度を稼ぐにつれ、「何か?臭いなぁ。」と思い始めた。硫黄の匂いである。それでも我慢して登り続けると、頭痛がしてきた。
「うむー」
と、さらに耐えて登り続けると、夕方になって風向きが変わった。すると、わぁー、と硫黄臭い煙りが舞った、かと思うと、ぼわーっとして目の前が霞み、一瞬のうちにガスに包まれた。頭がくらくらとして、「こりゃいかん」と、慌てて下り始めるが、前が良く見えない。ばたばたと幾度も転げながら降りて行くが息が出来ない。「こりゃ、堪まらん」と慌てて口にタオルを巻いてどんどん下降して行くと、気づいたら山の裾野まで降りていた。あたりはもう完璧に暗くなりかけていた。
0 件のコメント:
コメントを投稿