2016年2月5日金曜日

十七.南太平洋編 Ⅷ 珊瑚礁の果てに-1

十七.南太平洋編 Ⅷ 珊瑚礁の果てに-1

   このブログは一つの物語です。


初めての方は、1からお読み下さい。

  「モダンの海」と言って、世界で最も美しいとされる珊瑚礁に囲まれたモスグリーンの海がある。何海里も続く珊瑚礁の海と湖のように滑らかな海面が何処までも続く素晴らしいところである。  この美しい海に魅せられた僕は、朝早くから海に潜っていた。
白、一色の珊瑚礁。グッピーのような紫やブルーのキラキラとする小さい魚が群をなして泳ぐ。海中のすべてのものがキラキラと輝き、夢の世界をさまよっているようである。見たこともない熱帯魚が行き来する。
  白いテーブル珊瑚を幾つか陸へ上げ、紅いサンゴはないものか、とかなり深くまで潜って探している。ところが、朝から潜り続けなのか、トイレをもよおしてきた。大きいやつである。が、珊瑚礁は遠浅になっているから、陸までかなりの距離がある。そこで、「めんどくさい!この広い海の中、俺ひとりっきりだ、誰に遠慮がいるもんか」と、水泳パンツを下げると、水の中、心地良く用を足した。
「ああ・・・・・・、さっぱりした」
と、プカプカと浮く排泄物から少し離れ、再び水中に潜り珊瑚を探していた。
「うむ、良い珊瑚が無いなぁ」
と思いつつ、ふと海中で前方を見ると、―――サメだ。それも一匹、二匹じゃない。サメが群がっていた。
「うひゃー」
と水中眼鏡の中、鼻から息が吹き上り、カーッと身体が熱くなる。

0 件のコメント:

コメントを投稿