十七.南太平洋編 Ⅷ 珊瑚礁の果てに-2
このブログは一つの物語です。
初めての方は、1からお読み下さい。
「わぁー」
と慌てて海面へ踊り出ると、陸をめがけて必死で泳ぐ。飛沫をあげ、バッシャバッシャと渾身の力を込めてクロールで泳ぐ。チラッ、チラッと見える陸は遠く、泳げど泳げど陸はなかなか近づかない。ヤシの緑がうらめしく、陽は斜めから射した。
「ああ、食われてしまう・・・、食われてしまう・・・」
と、口から泡を吹いて泳ぎ続ける。何時、足をパクリとやられてもおかしくはなかった。
「足はまだ有る、足はまだ有る」
と、己を励し、くたくたになりながら必死で泳ぎ続けた。少し休もう、と泳ぐのを止めると、すぅ、と足が地に着き立ち上った。水面は胸位しかなかった。珊瑚礁だから遠浅になっているのを忘れていたのだ。この位の深さだったらサメも来ない。いつ頃からこの位の深さになっていたのか気づかなかった。
あのサメらは俺の糞にむらがって来たのだ。心臓が口から飛び出るか、と思った。びっくりした、たまがったとぶつぶつ言いながら採集した珊瑚を持って帰る。
それから、僕はサメ防衛のため、黒いマジックで線をいっぱいに引いたステテコを履いて泳ぐようにした。何かの本で海蛇と同じ模様をしていれば、サメが海蛇だと思って近づかない、と書いてあったからである。
こうして僕は、もう二度とあの恐怖を味あわぬよう、シマシマのステテコを履き土人の子供らに馬鹿にされながら珊瑚礁の海を泳ぎ続けた。
「わぁー」
と慌てて海面へ踊り出ると、陸をめがけて必死で泳ぐ。飛沫をあげ、バッシャバッシャと渾身の力を込めてクロールで泳ぐ。チラッ、チラッと見える陸は遠く、泳げど泳げど陸はなかなか近づかない。ヤシの緑がうらめしく、陽は斜めから射した。
「ああ、食われてしまう・・・、食われてしまう・・・」
と、口から泡を吹いて泳ぎ続ける。何時、足をパクリとやられてもおかしくはなかった。
「足はまだ有る、足はまだ有る」
と、己を励し、くたくたになりながら必死で泳ぎ続けた。少し休もう、と泳ぐのを止めると、すぅ、と足が地に着き立ち上った。水面は胸位しかなかった。珊瑚礁だから遠浅になっているのを忘れていたのだ。この位の深さだったらサメも来ない。いつ頃からこの位の深さになっていたのか気づかなかった。
あのサメらは俺の糞にむらがって来たのだ。心臓が口から飛び出るか、と思った。びっくりした、たまがったとぶつぶつ言いながら採集した珊瑚を持って帰る。
それから、僕はサメ防衛のため、黒いマジックで線をいっぱいに引いたステテコを履いて泳ぐようにした。何かの本で海蛇と同じ模様をしていれば、サメが海蛇だと思って近づかない、と書いてあったからである。
こうして僕は、もう二度とあの恐怖を味あわぬよう、シマシマのステテコを履き土人の子供らに馬鹿にされながら珊瑚礁の海を泳ぎ続けた。
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