十六.南太平洋編 Ⅶチャレンジ・ザ・マウンテン-3
このブログは一つの物語です。
初めての方は、1からお読み下さい。
「いやぁー、ひどい目にあった。ガキが止めたわけが分ったわい」
と、ビヴァーク(野営)の準備を始める。
何が出て来るか分からぬ山の裾である。火を絶やさぬよう、薪を燃やし、木刀を握ってうつらうつらと夜を明かす。
翌朝、眠い目をこすりながら湾を廻り込み、来た道を引き返す。しばらく行って子供らの居た部落を通ると、僕を見た子供らが「わぁー」と言って寄って来た。
「いやぁ、無事に帰れて良かった、良かった」
と、子供らは白い歯を出して僕の肩を叩いたり、手を握ったり、もみくちゃにした。僕を心配してくれた子供らに、食料の菓子などをあげると、
「ありがとう、ありがとう」
と幾度も手を振って部落を離れる。子供らも、いつまでも、長い手を振って僕を見送っていた。
ガスに巻かれ、登頂出来なかった山ではあったが、もともと登れない山だったのかも知れない。
リュックを背負いラバウルの街をゆく僕に土人らが声をかけた。
「へい、何処へ行ってたのかい?」
「あの山さ」 「オゥ、クレージ」
初めての方は、1からお読み下さい。
「いやぁー、ひどい目にあった。ガキが止めたわけが分ったわい」
と、ビヴァーク(野営)の準備を始める。
何が出て来るか分からぬ山の裾である。火を絶やさぬよう、薪を燃やし、木刀を握ってうつらうつらと夜を明かす。
翌朝、眠い目をこすりながら湾を廻り込み、来た道を引き返す。しばらく行って子供らの居た部落を通ると、僕を見た子供らが「わぁー」と言って寄って来た。
「いやぁ、無事に帰れて良かった、良かった」
と、子供らは白い歯を出して僕の肩を叩いたり、手を握ったり、もみくちゃにした。僕を心配してくれた子供らに、食料の菓子などをあげると、
「ありがとう、ありがとう」
と幾度も手を振って部落を離れる。子供らも、いつまでも、長い手を振って僕を見送っていた。
ガスに巻かれ、登頂出来なかった山ではあったが、もともと登れない山だったのかも知れない。
リュックを背負いラバウルの街をゆく僕に土人らが声をかけた。
「へい、何処へ行ってたのかい?」
「あの山さ」 「オゥ、クレージ」
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