2016年2月12日金曜日

十八.南太平洋編 Ⅸ 青い空、そして僕の旅-2

十八.南太平洋編  Ⅸ 青い空、そして僕の旅-2

   このブログは一つの物語です。

初めての方は、1からお読み下さい。

 丁度この頃、アメリカ人がこのセピックアーツを買い漁っていた。ある日、倉庫の店へ行くと何もない。アメリカ人が全部買い占めて行った、と言う。
「コリャイカン、アメリカ人はやる事が派手だから全部なくなってしまう」
と思った僕は精力的に廻り歩き、有り金はたいて買い歩くと、人物代の人形などを汗を流して船へ担ぎ込んだ。その後、完全にアメリカ人が買い占めたか、パピアにはもうセピックアーツはほとんどなくなってしまった。
 このアーツのユニークなデザインに惹かれた僕はデザインの図案書や文献を見ようと、パプア・ニューギニア、ユニバーシティというパプア唯一の大学の図書館へ出入りするようになった。学生らは、さすがに賢そうな顔をしていて、皆、ゴムのスリッパを履いていた。
 図書館には数限りないデザインや文様の書物がストックされてあり、僕は美術部の学生らと仲良くなった。大学祭ということで、彼らは大きなセピックデザインを大学の白壁一面に制作していた。それは、原色を使った非常にサイケデリックなもので、その眩しい色合いは鋭い陽光の中にくっきりと浮びあがっていた。
 彼らは皆、日本の事を知りたがり、日本へ留学したいと言っていた。パプアの未来を担う若者の眼は生き生きと輝いていた。
 首都、ポートモレスビーの海は青く、白人らの白いヨットが浮かぶ。黄昏時には、海がゴールドに輝く。その上を走るピンクに染まる船。
 首都の街は良く整備され、どこかヨーロッパ的な雰囲気をかもし出していた。グリーンの芝生の上、上品そうな白人がまっ白いシャツとパンツを履き、まっ白い帽子をかぶって楽しそうにゲームをしていた。ボールを木の棒で打つ見た事もないゲームで、若い男女が順番を待ちながら楽しそうに遊んでいた。
「ふーん、上品なゲームもあるもんだなぁ、ヨーロッパ的だなぁ」
と感心しながら見ていたが、日本で爺さんと婆さんが、モンペを履き、頭にタオルを巻いて何かゲームをしているのを見た時、僕は「まさか!」と叫んでしまった。

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