奇想天外の山さんが
「うちのクラブは、何か、社会適応不適格者集団みたいだなぁ」
と難しいことを言っていた。
皆んなそれぞれ齢をとっていないかのように、ひとつも変わらず若かった。僕らは皆、10年来の付き合いであるが、良いおっさんが、「~ちゃん」とか「~さん」とか、名前をすべて省略して呼んでいた。可愛いもんである。
やはり、うちのクラブ員である産婦人科の先生は、本名は吉田という立派な名字があるが、すぐ、よっちゃんになってしまう。
「おい、よっちゃんは今日、お産が多いから会合には来れないらしい」
「へぇー、人の後始末するのも大変だなぁ」
と、例会場の高級喫茶店で話していると、上品そうな奥様方のお客が、じろっ、と睨む。
僕らが名字や名前を短縮するのは、長い名を呼ぶのが単にめんどくさいだけであるが、不思議なことに中野だけは短縮されてなかった。これは、中野に~ちゃんとか呼ぶのはかなりの抵抗があるのと、寒気をもよおしてくるからだと思う。
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